マトリョミンを弾いてみましょう!

 楽器の側に音の高さを定める基準がなく、空間においた手で音の高さを制御するマトリョミンは、テルミン同様演奏法習得が難しい楽器とされています。ただ、ちまたで云われる”絶対音感がなければ弾けない”というのは間違いです。竹内正実もその師のリディア・カヴィナ先生もピッチは相対的にしか捉えられません。絶対音感のある人がテルミンやマトリョミン演奏において総じてピッチ精度が高いかといえば、残念ながら相関はほとんどないようです。

 

 近くに良い師がいるのであれば、半年間でも良いので師事し、習ってください。習い事すべてにおいていえることですが、はじめが肝心です。一度おかなし演奏法を身につけてしまうと、忘れるのは覚える以上に遙かに困難です。もし近くに習える環境がない場合、マトリョミンに付属するDVDでしっかり基礎を身につけましょう。発展的内容のDVD「マトリョミンを弾く【応用編】」もございます。

 

演奏教室についてはこちらのページをご覧ください。 


・マトリョミン演奏におけるポイント

 

マトリョミンを演奏する上でのポイントですが、

 

1)安定して持つ

2)チューニングをただしく合わせる

3)ピッチ軌道を意識して手を動かす

 

 

以上の三点をあげることができます。

 

  1. 持ち方が変わるとチューニングの基準がずれてしまい、動作は正しいのにピッチ(音の高さ)が思ったように反応しなくなります。もしマトリョミンの保持が難しい場合、ME04型マトリョミンではリモートコントローラーを使うことで、テーブルの上などにおいて演奏することができます。
  2. チューニングはとても重要です。ただしくチューニングを合わせた状態が、もっとも演奏し易い状態だからです。慣れてくると、どれくらい手を動かせばどれくらいピッチが変わるかを覚えてきますが、チューニングが違うと基準が変わり、混乱します。
  3. 電波はほぼ全方位に出ていますから、どこでも反応しますが、楽器からご自身の脇、三角筋のあたりを結んだ透明な線をイメージし、この軌道上で手を動かすことで、動作と音程変化の関係をずっと掴みやすくなります。この透明な線のことを”ピッチ軌道”と呼んでいます。

 

 まずはあまり音程跳躍の少ない「ふるさと」のような曲を、メロディーに合わせ、ゆっくり弾くことから始めましょう。その際、ガイドメロディーに合わせて練習することをおすすめします。ピアノや電子キーボードがあればゆっくりメロディーを奏で録音し、それに合わせてマトリョミンで奏でるのです。

 ある程度弾けるようになったら伴奏音源に合わせて練習されると良いでしょう。


テルミン入門としてのマトリョミン

 テルミン入門としてのマトリョミンの担う役割について、弊社教室”マンダリンスコラ:テルミン教室”の受講生三人に訊きました。

 

とき:2014/6/22

ところ:横浜市技能文化会館・オーディオルーム

インタビュー回答者:上原光子さん、長田亮子さん、永島ゆかりさん

聞き手:竹内正実(Mandarin Electron)


上原光子さん

長田亮子さん

永島ゆかりさん



Q. マトリョミンとテルミン、それぞれを始めた時期について教えてください 

A. 上原光子さん(以下上原):マトリョミン2006年、テルミン2013年。

A. 長田亮子さん(以下長田):マトリョミン2007年、テルミン2007年。

A. 永島ゆかりさん(以下永島):マトリョミン2006年、テルミン2007年。

Q. マトリョミンから始められて、その後テルミンにも取り組みはじめたきっかけなどあれば教えてください。

A. 上原:以前から興味もありました。憧れの「白鳥」をマトリョミンで弾いてみたところ、習っていた先生(相田先生)から、この伴奏はテルミン用でゆったりしているからマトリョミンで演奏するにはちょっと難しいと諭されました。もちろん私の技量が足りないのが一番の理由ですが、これをきっかけにマトリョミンとテルミン、何が違うのか興味を持ちました。

A. 長田:マトリョミンを始める前からテルミンのことは知っていました。ただ、テルミンは大きいし音も大きそうで、家に置けると思いませんでした。当時仕事でも多忙で、気が向いた時にすぐに始められるマトリョミンのポータビリティが魅力でした。一度テルミンの演奏体験に行ってみたら、思っていたよりテルミンは小さかった。これなら置けるかなと思ったのと退職が重なって、テルミンを始めることになりました。

A. 永島:映画「テルミン」(2001年日本国内公開)の影響もあって、もともとテルミンに興味がありました。当時はテルミンの教室があること自体知りませんでした。2006年にテレビでマトリョミンを知りました。そして、たまたま見た新聞の折り込みで体験講座を知り、これならできそうと思い、マトリョミンを始めました。マトリョミンの先生(佐藤沙恵先生)がテルミンの教室を開講されたので、私も始めることにしました。


Q. テルミンを始めた時の印象って覚えてますか? マトリョミンとの違い、違和感などでも結構です。

A. 上原:全身硬直、頭パニック。脳みそが全然違う動きをしている感じでした。右手と左手がわからない、ロボット状態でした。左手がからむと右手を少し早く動かさないといけないので、考えないといけないことが多く、たいへんでした。

A. 長田:わりとすんなりいきました。ただ、テルミンの場合左手を上げることで発音しますが、多くの楽器と動作が逆で、直接感がない印象でした。

A. 永島:音を区切る時マトリョミンは右手の動作ですが、テルミンは左手ですね。慣れないうちは右手も左手も同時に動いてしまったりしました。また、立って弾かなければならないことも、結構最初は疲れました。力が入っていたのでしょうが、変なところが痛くなったりしました。

Q. マトリョミンを先にやっていたことによる利点はありましたか?

A. 上原:身体の揺れに悩まされないマトリョミンでテルミン式演奏法を学びましたから、テルミンに移行した時も、気がつかないうちにフォームなども出来上がっていたのかもしれません。

A. 長田:マトリョミンは右手しか使えませんから、手の形など、右手の基礎を徹底的にやれたのがよかったのかもしれません。また、マトリョミンはテルミンより不自由なので、もっと頭使わないとそっけない演奏になってしまいますから、そういうこともマトリョミンで鍛えられて良かったのだと思います。

永島:マトリョミンは音量を変えられませんから、それを補うようにビブラートだったり右手にいろいろ込めないといけません。テルミンで弾くことになった時に、左手での音量制御が新たに加わりますが、演奏の組み立ての考えはマトリョミンの頃にできていたので、とても役立ちました。


Q. マトリョミン、テルミンそれぞれの魅力は?

A. 上原:マトリョミンは大勢で楽しめて、テルミンは自分と向き合う楽器。

A. 長田:マトリョミンは可搬性、テルミンは意味のない動作の許されない不自由さ。

A. 永島:マトリョミンもテルミンも、同じ曲を違う人が奏でると、同じ楽器でも全然聞こえ方が違ってくる点。

 

ありがとうございました。

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